事例紹介

地元名物の味付ジンギスカン店を若手経営者が承継

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    [会社名]
    有限会社小林精肉店
    [所在地]
    滝川市
    [業 種]
    食品製造(味付ジンギスカン)
    [創 業]
    昭和33年(1958年)
    [資本金]
    300万円
    [理 由]
    経営者の高齢化、後継者不在、羊肉価格の高騰

    譲受側

    [譲受人]
    和田氏​(有限会社北辰営繕代表取締役)
    [理 由]
    地元の味を残すため

    事業引継ぎの経緯

     有限会社小林精肉店は昭和33年1月に北海道滝川市で創業、同市発祥とされる味付ジンギスカンの製造販売を手掛けています。店名を冠した「小林ジンギスカン」は店舗での販売のほか卸売り先の幅も広く、北海道内大手スーパー3社の店頭に定番商品として並ぶなど、北海道内に幅広い知名度を持つ商品でした。

     代表者の朝比奈前社長は折から後継者不在で今後の事業の継続について検討していたところ、令和3年にオーストラリア産羊肉の価格高騰が直撃、10月末でやむなく営業を終了することになりました。

     当社の営業終了を知った地元の江部乙商工会では、青年部の有志が承継に向けて朝比奈前社長との話し合いに着手、指導員は事業承継を進めるために北海道事業承継・引継ぎ支援センターに支援を依頼しました。

     センターでは売り手、買い手それぞれにヒアリングを実施した上で双方の要望や考えを確認、顧問税理士や地元信金を交えたミーティングを複数回にわたって開催し、課題を整理した上で承継の手続きを支援しました。

     閉店後は各方面から小林精肉店の事業を買収したいという声があったものの、朝比奈前社長は「小林ジンギスカン」を地元の味として残してくれる人以外には譲りたくないとして、地域内での承継にこだわりました。承継決定ののちレシピや味の引継ぎを行い、先代による営業終了から半年後の令和4年4月28日に後継者の和田氏の手で営業が再開されました。